Metallica / S&M 2 秀逸な音盤(その8)

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 これはいいです!

 ”Metallica / メタリカ”とサンフランシスコ交響楽団との共演盤。”S&M”として発表したアルバムの20周年を記念して2019年10月6日と8日の2日行われたライブを収録。Blu-ray+2CDのセットを購入し、Blu-rayを観ました。

 2日間のライブのチケットはラーズがMCで言っていますが、ファンクラブ会員のみの販売だったようで、世界中からコアなファンが集まったようです(エンドロールで様子が収録されています)。

 ライブですが、メタリカの4人の演奏が交響楽団の音圧とまったく引けを取っていません。PAを使っているとはいえ、”人力音圧”の大きさがさすがです。メンバーの演奏技術の高さを証明しています。今回はサンフランシスコ交響楽団だけの演奏や第1ベース?(コントラバス)奏者のソロ演奏など楽団をフューチャーした場面もあります。今回は単なる共演ではなく、それを超えた作品になっています。

 映像を見ると普段メタリカを聞くと心臓が止まりそうな高齢の楽団員や絶対興味ないだろうなと思うような感じの楽団員もいて、演奏しているのを見ると笑みがこぼれます。

 こういう異種コラボ作品は話題づくりが先行して、肝心の演奏はもう一つということが多いのですが、これはいいです。足し算ではなく掛け算の作品になっています。前回からの20年はスピードだけではない、バンドの円熟を感じる1枚です。

 前回の共演盤がイマイチだった人(私もです)は今回はおすすめです。聴いてください。二重丸ですよ。

流行してます、イルミネーション自作パソコン!

 最近はあまりやっていませんが、パソコンの自作をずいぶん昔からやっています。Pentiam Ⅲ / Celeronプロセッサーの頃からですから、20年にはなるのでしょうか。

  コンピューター関連の情報を見たり、ショップに行くとパソコン・パーツや周辺機器のイルミネーションが流行っているようです。LEDが普及したこともあるでしょうが、マウスやキーボードなどだけでなく、パソコン本体の中にあるマザーボードやメモリー、空冷ファンなどもあります。ですから、PCケースも透明の物やケース自体が光るものまで。私が自作を始めた頃と比べると隔世の感があります。

 私も色で差別化しようと思ってやったことがあります。”青”ですね。自作パソコンの基盤を”青”で統一しようと考えてやってみました。当時マザー・ボードなどの基盤の色はほとんどが”緑”でした。”Gigabyte / ギガバイト”のマザー・ボードが珍しく”青”だったので”これは!やってみたら面白いのでは!”と思ってやりました。当時は今のようにマザー・ボードに多くの機能が付いていなくて、LAN接続しようと思えばLANカードを、映像を出力するにはグラフィック・カードを追加しなければなりませんでした。もちろん、追加するパーツのドライバ・ソフトのインストールもですが、これが曲者でした。相性とか、順番によっては不具合とか。ネットもあまり普及していなくて、問題解決は経験とネットワークによる情報収集が頼りでした(OSからの再インストールも頻繁にやりました)。

 自慢の”青”パソコンは”Gigabyte”のマザー・ボードに”KYRO Ⅱ”のグラフィック・カード(グラフィック・アクセラレーター)、PCIのLANカードを使って“青”に統一して一人でほくそ笑んでいました。

 しかし!当時のケースは今のケースと違って中は見えません。ちなみに今も使っているベージュのアルミ製ケースです(製造メーカーは既になくなっています)。一人で得意になっていましたが、組み立てると外からは何も見えないんですね。どこにでもある平凡なベージュの自作パソコンでした。

 今の自作パソコンはRyzen5でグラボなし、基盤は“黒”のマザー・ボードです。メモリーヒートシンクが”黒”です。もちろんノー・イルミネーションです。実は光りモノにはそそられない私なのです。

 

Peter Green / In The Skies (秀逸な音盤その7)

 

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 7月25日に”Peter Green / ピーター・グリーン”が73歳で亡くなったそう。

 エリック・クラプトンに代り、ブルース・ブレイカーズにギタリストとして加わり、その後メンバーだったミック・フリートウッドと”Fleetwood Mac / フリートウッド・マック”を結成しました。そのギタープレイはエリック・クラプトンの”神”に対して”Grenn God / 緑神”とも呼ばれたりしました。ピーター・グリーン在籍時のマックはブルース・ロックです。後に”Rumours / 噂”などで大ヒットを出すスティーヴィー・ニックスリンジー・バッキンガム在籍時のAOR風とは全く違います(それはそれで好きですが)。

 初期のメンバーにはピーターのほか、ジェレミー・スペンサーダニー・カーワンがギタリストとしてメンバーにいて、それぞれ異なるプレイ・スタイルで魅せます。

 写真のアルバムはピーター・グリーンフリートウッド・マック脱退後、ドラッグの後遺症による精神疾患での活動休止後の1979年に発表されたソロ・アルバムです。全体的に穏やかな感じです。ピーターの流れるようなギター・ソロは気持ちいいです。このアナログ盤は名前にかけてグリーン・ビニールも発売されています。ピーター・グリーンといえば、フリートウッド・マック在籍時のヒット曲、”アルバトロス”やブルースゴリゴリの”ストップ・メッシンアラウンド”、またファースト・ソロ・アルバム"The End Of The Game"が語られがちですが、このアルバムも聴いて欲しいと思います。たまに引っ張り出して聴きます。

 90年代から本格的に復帰して活動を行い、アルバム制作やライブ活動も積極的に行なっていました。1999年には来日公演も行なっています。最近、情報がないなと思っていたところの訃報でした。

 初期の”ブルー・ホライゾン・レーベル”で発表のアルバムやピーター在籍最後の”Then Play On / ゼン・プレイ・オン”は是非聴いてください。”Oh Well / オー・ウェル”のギター・プレイは大好きです。90年代のスプリンター・グループ名義のアルバムも個人的に好きです。

 

ありがとう!PO'BOY RECORDS !

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 7月31日で大阪の梅田?中津?にある”Po-Boy Records”さんが閉店しました。オープンから10年間営業していたそうです。私はおそらく2〜3年前から年に1、2回お世話になっていました。先日、お別れを兼ねて最後の買い物をしてきました。

 アメリカのアパラチアン・ミュージック、ブルース、フォーク、アコースティック・ギターやSSWなどを紹介していました。私は”Roscoe holcomb / ロスコー・ホーカム”や”Leadbelly / レッドベリー”、”Michael Hurley / マイケル・ハーレー”等に触れることができました。こういう音楽を紹介する店は少ないので、閉店は残念です。

 売れ筋の音楽ではなく、ダウンロードやサブクリプション全盛の時代、レコードやCDを販売するリアル店舗は難しいのでしょうか。でも、おじさんはやっぱり、現物がないとダメですね。

 通販で再出発するということですから、また会える日を待ってます。

 (購入した”Happy Traum / ハッピー・トラウム”を聴きながら。)

さよなら、ガラケー

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 ついにガラケースマホに替え、手放しました。

 毎年機種変更していた頃もありました。通話が主な利用からメールが主な利用に変わりました。MOVAからFOMAへも変わりました。現在では通話よりもメール、アプリ、ゲームになってますね。

 通勤で電車に乗るのですが、新聞読む人はほとんどいなくなって皆、全力でスマホに向かっていますね。私は通勤電車は読書の時間にしています。

 変更契約時の書類には”スマホデビュー割”と記載が。ちょっと恥ずかしい。でも実はスマホ初めてではないのです。ガラケーのみ → ガラケー&スマホ → ガラケー&タブレットときて、遂にスマホ&タブレットになりました。

 でも、電話するのはガラケーの方が使いやすいですね。“携帯電話”ですから。ちなみにメール打つのも。(慣れていないだけかも)あと、重いんですね、ガラケーと比べて。

 頑張って、慣れます。

Bob Dylan / Out Of Mind (秀逸な音盤その6)

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 Bob Dylan /ボブ・ディランの1997年のアルバム。

 彼の長いキャリアでおすすめアルバムは?ということになると、90年代はこのアルバムをマイ・ベストに選びます。多作なアーティストだけに、このアルバム発売当時はボブのアルバムを全て持っていたわけではありませんが、このアルバムは発売時に入手しました。プロデューサーのダニエル・ラノワらしい、浮遊感のある音づくりになっていて、最初聴いたときは???ってな感じがしたのを覚えています。しかし聴いているとクセになるんです。ディランのビミョーな歌い回しにバックの演奏がばっちりはまっていて、さすが!と言いたくなるような素晴らしい腕達者なメンバーのプレイです。これ以外にはないような絶妙なサウンドです。気がつくと虜になる癖になるアルバムです。

 このアルバムに収録のラブ・ソング”Make Me Feel My Love / メイク・ミー・フィール・マイ・ラブ”はアデルやエド・シーランなど多くのアーティストにカバーされています。ディランにしては珍しいストレートなラブ・ソング。いいんだな、これが!

 一緒に写っているのは映画の主題歌になった記念に発売されたアナログEPです。

 

David Grisman Quintet / Live at the Great American Music Hall 1979(秀逸な音盤その5)

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 Dawgミュージックの創始者David Grisman / デヴィッド・グリスマンの主催するレーベルAcoustic Discからの発掘音源。1979年グレート・アメリカン・ミュージック・ホールでの2日間のライブをCD収録。

 メンバーはDavid Grisman(マンドリン)、Tony Rice(ギター)、Darol Anger(フィドル)、Mike Marshall(マンドリン)、Todd Phillips(ベース)。皆、自らもアルバムを出しているミュージシャンばかりです。特にTony Rice / トニー・ライスは好きなギタリストです。

 デヴィッド・グリスマンはジャンル分けすればブルーグラスになるのでしょうが、バンジョーがないのが特徴です。バンジョーは音に特徴があるので、ブルーグラス色が濃くなるのを避けるためなのでしょうか。

 演奏はもちろん素晴らしいに尽きます。バンド・メンバーもテクニシャン揃いですからソロ演奏もあり、飽きさせません。2日間でセットリストが違うところも曲のかぶりが少なく楽しめます。日本でも、こういう音楽はもっと取り上げられてもいいのではと思っています。

 演奏良し、録音良し、ですが、残念なのがプレスCDでなく、CD-Rなんです。